オルタナ広告研究部
広告を、広告で終わらせてはもったいない。
– アドミュージアム東京にて
[アドミュージアム東京]
最近よく東京にいるのですが、帰りの新幹線まで少し余裕があったのでカレッタ汐留にあるアドミュージアム東京に行ってきました。
リニューアルしてから行くのは初めて。
あいにくの雨でしたが、入口が濡れた地面の反射もあってなんだか素敵でした。
江戸時代からの「広告」の歴史を貴重な資料と共に分かりやすく展示していてとても楽しいです。ちょうどガイドツアーの時間だったので、説明を聞きながら拝見しました。
朝ドラの「マッサン」でもシーンがあったワインのポスターもありました。
戦前、戦時中、戦後、そこからの自由と高度成長期、バブルや90年代と、広告は時代を反映していて、その時の人々の感情や希望や想いというのを感じました。
古いけどでも色褪せないのは、その時の想いがきちんとビジュアルで表現されているからなんでしょうね。
少なくとも広告は、経済成長においてとても重要なツールであるようです。
文化でもありますね。
これからの広告はどうなっていくのかなぁ。
20年・30年経って、「ああ、2010〜2020年ってこんな感じだったなぁ」と振り返ってもらえるような時代なのかな。
激変の時代ではあると思いますが、こうして歴史を見てみると、ずっと変化はあるんですね。
「広告を、広告で終わらせてはもったいない。」
素敵なメッセージです。クリエイター目線のコピーかもしれません。
ボクはカメラが好きだから写真始めたのではなくて、広告クリエイティブに魅了されて(惚れちゃって)写真を始めました。広告クリエイティブにはなんというか、共感とか、人を動かす力というか、そんなものがギッシリ詰まっています。
広告クリエイティブは企業が商品を一方的にアピールするのではなく、それを見たお客さんとの共感や心の動きを求めて創られています。
江戸の時代から、優れた広告はとても「粋」なもので、経営者とクリエイターがあれやこれやとお客さんとコミュニケーションを取りたいがために今までにないアイデアをひねり出して創作していくという非常に面白い活動です。
広告を創る手法は、手づくりでもデジタルでも、動画でも写真でもイラストでも文字だけでもなんでも良くて、ただただお客さんとコミュニケーションを取るきっかけとしての発信側の行動なんですね。あくまで人対人で、それが時代によってもアイデアによっても変わって面白い。受け手の感情も様々だと思うし、それもまた面白い。「発信側」と「受け手」のコミュニケーション。AIがいくら発達しても、広告は人のためのものだと思います。
広告クリエイティブは広告代理店やクリエイターだけのものでなく、みんなのもの。
「Webは絶対創らないと」とか、「今は動画でしょ」とか、「SNSやらなきゃ」という固定概念ではなく、「受け手」の方とのコミュニケーションをデザインすることが大切なんですね。
ぜひ、大企業・中小企業関係なく経営者さんや広報の方、ブランドや新商品・新ビジネスを立ち上げているという方に見ていただけたら嬉しいです。もちろん、純粋に楽しみたいという方にも。多分広告に対する考え方が変わるんじゃないかなと思います。
ちなみに入場無料です。
(まるでボクが主催しているような言い方になってしまいましたが、いち広告ファンとしてのお誘いです笑)
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